細江弥生
これまでこのブログ「音楽療法士のセルフケア」では、セルフケアとは対人援助職には必要不可欠であり日常で継続的に行う大切さについてお伝えしてきました。
では、実際にセルフケアを行うとどうなるの?と思われている方も多いかもしれません。
セルフケアを行う事は、決して「何かすごくできる人になる」や「いつもきっちりしている人」になる、ということではありません。
私自身セルフケアを継続して感じる変化は、
・自分の生活や自身の態度について客観視できるようになった(特にイライラや怒りの感情)
・何かハプニングが起こっても冷静に情報や状況を整理整頓し対応できるようになった
・コツコツ実践する大切さや楽しみ、その効果を実感するようになった
・日常生活をなるべく整え、何か起こった時でも冷静に判断できる精神的余裕が少しできた
という、日常の本当に小さな変化です。しかし、その日常こそをどう過ごすかが対人援助職の心構えへ重要な影響を与えていると実感する毎日です。
実際、私の生活を見てもできていない事は山ほどありますし、むしろセルフケアをすればするほど「整えたいなあ〜」と思う項目は増える一方です。
しかしここで注意すべきは、セルフケアとは「何かやる事を増やすばかりではない」という事です。セルフケア講座実践の講師でもある当会代表の小沼は、よく講座でも
「To do list (やる事リスト)を作るなら、Not to do list (やらない事リスト)も作ろう」
と言います。
「行動する事」=「何かを足す事」と捉えられがちですが、セルフケアの基本である、まずしっかり自分自身のアセスメントを行うと、反対に何かを「しすぎている」事にも気づきます。やる事リストはサクサク作れるのに、このやらない事リストを作るのが苦手な方は、意外に毎日何かをやり過ぎているかもしれません。
ただ、「やらない事」が本当に優先順位を吟味した結果自分の生活を良くしてくれるのか、ただの言い訳なのかが見極めが難しいところで、そこはやはり客観的視点を入れながら考えてみるのが良いかもしれません。
なかなか一人では継続が難しいセルフケアですが、当会では長期的で継続できるセルフケアのサポートをする機会を設けています。
次回のセルフケア認定講座は4月2日(土)、4月3日(日)に開催予定です。詳細はこちらからご覧いただけます。
また、講座終了後の無料フォローアップや月例ミーティングを利用して、是非セルフケアの継続を習得していただければと思います。