2018年度 日本音楽療法学会 研修・講習会リポート

弓田 菜々子

 

2910日、埼玉県川越市の東邦音楽大学で開催された日本音楽療法学会の研修・講習会に参加してまいりました。

 

この研修・講習会は、3年計画で「人と音楽を探求する―音楽療法におけるクリニカルな視点―」をテーマとしており、2018年度はその最終年でした。

 

以下、2日間の講習プログラム紹介です。

 

29日(土)講義・演習】

この日は児童領域、成人 ・高齢者領域の2つの会場にわかれて講義・演習が行われました。(参加希望講座は事前に申込むシステムです。)

A会場(児童領域)講師:髙山 仁氏

「個人セッションにおける質 ・ 量、混合研究への 試み~セッションへのフィードバックを目的と した研究法を探る~
13:10~17:00 講義 ・ 演習

B会場(成人 ・ 高齢者領域)講師:森川 泉氏
「基礎研究と実践のつながり~事例に存在する研究の課題
13:10~17:00 講義 ・ 演習

 

 

210日(日)講演・講義・演習】

9:15~10:45 講演「音楽のコミュニケーション」 (河瀬 諭氏)
11:00~12:30 講義 ・ 演習 「音楽療法に役立つ編曲法~『カエルの合唱』から『りんご追分』まで」 (松田 昌氏)
13:30~15:30 講演「ことばと動作の時間構造~日常の中のアンサンブル~」 (細馬 宏通氏)

 

2日間を通して、研究の際の視点の持ち方、対象者のちょっとした変化を見逃さず、客観的事実を書き出すこと、普段何気なく提供している音楽の理論の裏付けなど、熱心に研究を続けられる講師の先生方から、たくさんの実践につながるヒントをいただきました。

 

 

各講義と講演の中で、常に自分のセッションのことを思い浮かべながら、この観点でもう一度見てみよう、この方法は次にやってみようと思うことがある一方で、専門的な知識や研究方法はいくら学んでも学びきれないと消化に時間がかかっているものもあります。この自分のもどかしさや焦りもしっかり受け止めて、学び続けること、考え実践し続けることを肝に銘じた2日間でした。

 

 

 

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