WHO版 サイコロジカル・ファースト・エイド 日本語訳

小沼愛子

 

皆さまこんにちは。少し重い話になりますが、「大切な事柄だから」と本会スタッフ間で話題になったことを紹介します。

 

先週末のことです。あるトラウマ関連の論文を読んでいると、「不幸なことだが、大規模なトラウマとなる事件が世界各地で急速に増え続けているようである」という文章に目が止まりました。本当にその通り、と、しばし今世紀に起こった様々な災害や人災について考えてを巡らせていました。

 

そしてその直後、日本を横切ったミサイルの件、そしてテキサス州での洪水についてニュースなどで大きく取り上げられ、「危機」に対する対応が様々な形で話され、本会スタッフ間でも心の持ちようなどを共有する機会がありました。

 

過去もしくは現在、災害や人災の実害を受けた方の数は数え切れない次元のものでしょう。また、実生活に直接影響がなくても、「何かが大きく揺らぐような感覚」に襲われた経験のある人は本当に沢山いると思います。

 

そのような経験をする度に、大きな事故や災害が起こる度に、本会スタッフ内で話し合われることが、「しっかりした知識をベースとした心構えをしておくことの大切さ」また、「音楽療法士としてあえて音楽を使わない選択をすることの重要さ」などです。今回はこのあたりの詳細には触れませんが、本会ブログ、研修会等で過去に何度か紹介してきた、「サイコロジカル・ファースト・エイド(PFA)」を再度紹介させていただきます。

 

本会ブログで最初にPFAを紹介したのは、「PFAと音楽療法」というトレーニングに参加したことがきっかけでした。このPFAがいかに実用的かつ普段から音楽療法士の心構えとして知っておくべきだと考える理由などは、過去のブログに書いてありますので、そちらをご覧下さい。

 

サイコロジカル・ファースト・エイドと音楽療法

https://www.mtkakehashi.com/2013/06/27/その82-サイコロジカル-ファースト-エイドと音楽療法/

 

Disaster = 災害」とは決め付けられない理由」

https://www.mtkakehashi.com/2013/07/07/その83-disaster-災害-とは決めつけられない理由/

 

音楽療法士、非常事態に何ができる?

https://www.mtkakehashi.com/2016/04/18/no-186-音楽療法士は非常事態に何ができるのか/

 

上のブログを書いた後、 WHO(世界保健機構)からもPFAの日本語版が出版されました。その冒頭「はじめに」に書かれている文章をこのブログで紹介したかったのですが、「一部転写、転用には許諾が必要」ということですので、今回は諦めました。

 

WHO日本語版PFAは以下のURLから無料ダウンロードできますので、皆様も是非お読みになってみて下さい。

 

心理的応急処理

「サイコロジカル・ファースト・エイド」フィールド・ガイド

http://saigai-kokoro.ncnp.go.jp/pdf/who_pfa_guide.pdf

 

 

また、NCTSN Learning Centerのサイト から、PFAのオンラインコース(全6時間、英語)が無料で受けられます。私は受講途中ですが、ウンウン、と頷きながら聞くことが多い内容です。音楽療法士として普段から行うべきことを丁寧に例を上げて話してくれていて、とても良い復習になる感じです。

 

トレーニングを全部受け終わったら、また感想リポートをこのブログで紹介したいと思います。

 

 

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