小沼愛子
さて、昨日書いた「WCMT関連で気になっていること」をお伝えしていきます。
音楽療法世界大会の発表者に、「論文投稿の招待メールが届いている」という話を、大会終了直後から今日までに何度も聞いてきました。
私が聞いている話を総合すると、「Psychology Research」と「Journal of Family Medicine and Health Care」という2つの団体からメールが届いている人達が多いようです。
しかも最近になって、「OO様、先日お届けしたメールはお読みでしょうか?再度転送しますのでご確認よろしくお願いします」という文章が添付された2度目目のお誘いメールが「Psychology Research」から届いた、という話も聞くようになりました。
この関連で様々なご質問を頂きお答えしてきたので、今日はそのまとめをブログ読者の皆様とシェアさせていただきます。(色々リサーチはしていますが私の個人的見解の範囲でお答えしていることをご了承下さい。)
Q1)「 WCMT発表者としてこれらのメールに返信する義務があるのか?どう取り扱うべきものなのか?」
これらのメールを送信してきた団体は、WCMT, WFMT, JMTAと関連のない団体です。勧誘メールに特に反応する必要もありません。その点ご心配なさっている方々、どうぞご安心下さい。
Q2)「関係ない団体からどうしてこのようなメールが届いているのか?」
おそらくですが、独自にメールアドレスを入手し送っていると考えられます。その点、驚かれる方もいらっしゃるのかもしれませんが、以下をご覧いただければわかるように、メールアドレスの入手は大変容易です。
WFMTが発行した "The 15th WCMTのProceedings" に投稿した発表者でメールアドレスを掲載した人全員(もしくは大多数)に送っているのでは?ということではないかと思われます。
Q3)「WCMTで発表したのに招待メールが届かない。何か理由はあるのか?(自分の抄録内容が良くなかったからなのか?)」
抄録の内容を一つずつ確認して勧誘メールを送っている可能性は低いように思います。(単純に「メルアドが掲載されていたかされていたか、いなかったか」というではないかと推測しています。)
また、"大会要旨集" に発表者として掲載されていても、"Proceeding" に投稿していない(もしくは投稿してもメルアドを掲載しなかった)人には送られてきていないようです。
*混同されがちなのですが、”Proceedings” は、抄録とは別途にご自分で投稿した方のみが掲載されているもので、"大会要旨集"とは全くの別物です。
こういった「論文掲載の勧誘メール」が届くことは近年当たり前になってきていて、国際大会での発表に際し抄録やProceedings が発行される度、このようなメールが届くのは普通です。私にも6年ほど前から同様のメールが届いており、しかも送ってくる団体は増え続け、結構な数になっています。そして、それらの団体の質にも色々あるように思っています。
論文投稿にご興味のある方は、時間をかけて団体やジャーナルのことをリサーチしてからお考えになる方が良いと思われます。
「今回を逃したらチャンスがない」というような性質のものではありません。
多くの団体が常に良い論文投稿を求めています。
さて、WFMT(世界音楽療法連盟)が発行した "The 15th WCMTのProceeding" は、こちらからpdfでご覧になれます。
これは「Music Therapy Today」というWFMTオンライン・ジャーナルのSpecial Issue (特別版) として発行されたもので、紙媒体は存在していません。
また、世界大会のホスト団体JMTAはこの出版には関わっていないので、Proceedings に関するご質問等はWFMTへ直接お問い合わせいただくのがベストです。
ということで、今日は様々なご質問を受け、WCMT番外編をお届けしました。
この案件についての追加情報、ご指摘等があれば是非お知らせ下さい。
また、必要があれば他の方々ともこの情報をシェアしていただけばと思います。
↓ ★クリックお願いします ★