さて、音楽療法の対象者を英語で表現する場合ですが、基本的には日本語と同じ考え方で英訳すれば良いかなと思います。一番多く使われるのはやはりクライエント=client です。
働くsettingが病院などの場合、患者=patientと呼ぶ音楽療法士もいます。
また、グループ等の音楽療法の場合、日本語では「利用者」「参加者」が使われると思いますが、英語でもparticipants(参加者)、group members (グループのメンバー)などが利用されます。
施設等でそこに住んでいる方達が対象の場合は、residents(居住者)も使われることがあります。
そして、研究や抄録で対象者を表す場合は subject(被験者)又は participant(参加者)を使用します。
ちなみに「対象者」にあたる英語は、無理矢理英訳すれば people who are eligible for music therapy (音楽療法に適格又は音楽療法参加の候補となる人々)や、to target young adults (若者を対象とする)という形などで書く事もできますが、日本語のようにざっくり「対象者」と表現する用法にはなりません。
今回ご紹介したように、settingに応じた呼び方で使い分ける事がほとんどです。ですので、「対象者」という日本語に出会った時、本当に便利だなあと感じたのを覚えています。
今後、英語論文を読んだり発表を聞いたりする機会があれば、「対象者」を何と表現しているかを気をつけてみて下さい。全体を読み解くヒントにもなると思います。
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