No.182 音楽療法とメディア vol.2

小沼愛子

 

「音楽療法とメディア」の続きです。(前号はこちらから)

 

先日、車の運転中にラジオをつけると気になる話題が耳に飛び込んできました。どうやら、音楽と Creativity (創造力)について話している様子。

 

「クリエイティビティは作曲とか演奏という本格的なものだけではなくて、今時だったら、自分のスマホにプレイリスト“を作ることだってある意味クリエイティブかも」というようなごく軽〜い話でしたが、「なるほど」とその意見に感心し、音楽療法の形にも影響している話かもしれない、と考えはじめまました。

 

このラジオで話されていた「プレイリスト」とは、自分の好みやニーズに合わせて楽曲等を集めた再生リストのことで、スマホやタブレット、コンピュータ内などで作成できものを指しています。

 

「オリジナルCD」「オリジナルカセット」という形で好きな音楽を集めたものと一緒でしょ、とお考えになる方もいらっしゃるかもしれません。「自分で曲を集めて作ったオリジナル」という点では同じことですが、ここで語られていたプレイリストは、Twitter Facebookというメディアを経由してごく簡単に他者と共有できる点が大きく違っています。

 

また、CDやカセット違って曲の並び順もいつでも気軽に変えることができて、追加や削除も気軽に行えます。

 

「認知症患者にカスタマイズされたプレイリストを配る」という活動で知られる「Music and Memory」という団体のことについては「パーソナル・ソング」という映画で日本でも紹介され、以前このブログでも関連記事を書きました。(お読みになっていない方のためにリンク貼っておきます。)

 

映画「パーソナル・ソング

 

「パーソナル・ソング」@フォーラム

 

「パーソナル・ソング」について訊きたかったこと

 

 

その後も、この「Music and Memory」の活動、そして周辺の動向を追っているのでそれについては別の機会にこのブログで紹介させていただくことにして、今回は「プレイリスト」の部分について話を続けます。

 

Music and Memory」の活動では、トレーニングを受けた人が認知症患者さん一人一人に合ったプレイリストを作成しipodに入れて提供しているそうです。こういった活動も、近い将来にはインターネットを通してどこからでも患者さんに新しいプレイリストを届けることができるようになるのではないかな、と想像します。

 

メディアの発達によって音楽の価値が変化しつつある今、考えさせられることも沢山ありますが、私達音楽療法士にとって、そして何よりクライアントにとって利便性のあるものであれば、ぜひ活用していきたいと思います。

 

 

「音楽療法とメディア」、続きはまた来週アップします。

 

 

 

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