細江弥生
先日、東播臨海地区認知症連絡会(医療従事者の為の勉強会)にて「認知症患者の為の音楽療法とその効果」についてお話させていただきました。
たくさんの業種の方が集まる勉強会で平日の夜にもかかわらずたくさんの方が集まってくださりました。参加者には専門職の方が多いという事で、少し専門的な事も含みつつ臨床の様子なども動画でみて頂きました。
まずは最新の音楽療法と認知症や介護予防領域の研究結果を報告しました。認知症に対する科学的根拠をもつ証拠のレベルはまだ低いとされていますが、それでも質の良い研究結果もいくつか出始めています。
そして、大規模な研究結果では証明されていないにも関わらず、「音楽ってなにか良い効果がありそう」「音楽って記憶やストレス軽減に良いですよね」といった事がなぜ言われるのか、音楽が私たちの身体や心、社会に及ぼす作用についてお話ししました。
そして最後にはその作用を音楽療法士がどのように使って臨床を行うのか具体的に動画を見せながらお話ししました。百聞は一見にしかず、会場からはうなずきや相槌がたくさん返ってきました。
会場からは音楽療法を言葉で説明する事の難しさ、さらには「言葉では説明できないもの」という意見を頂きましたが、音楽療法を仕事とする者の立場からですと、やはり自分の口から説明できるよう探求する気持ちは常に持ち続けなくてはならないな、と感じています。
しかし言葉で説明しようとするとどうも小難しく聞こえてしまうのが難点です。
だからといって「音楽療法を言葉で説明する事が無駄」ではなくまだ明確に話せる質の良い科学的証拠が明らかになっていないだけだと思います。
わからない事が多い事柄を説明しようとするとどうしても回り道をしなければいけませんし、難しい話も多くなります。音楽療法についても科学的なお話をしても周りの人が抵抗なく聞けるような、そんな時代が来てほしいなと思いました。また、伝え方の問題もあるので、これからもプレゼンテーション力をもっともっと磨けるようにがんばっていきたいと思います。
↓ ★クリックお願いします !
コメントをお書きください