第14回日本音楽療法学会学術大会リポート@名古屋 リポート

11月に入り秋本番ですね。皆様お変わりなくお過ごしでしょうか?アメリカは昨日でサマータイムが終わり、本日のボストンは早くも初雪となりました。

 

 

今回はスタッフ細江弥生が担当しています。臨床士でありながら研究にも熱心な細江は、この学会では現在の職場で行ってきた研究を発表したそうです。

 

この発表はある意味「異色」だったようですが、今後は音楽療法臨床士によるこのような発表が増えていくのではないかと期待するばかりです。また、この学会ではお若い方々の活躍も目立ったそうで、どちらも嬉しく頼もしいことだと思いました。

 

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細江弥生


井上に続き、日本音楽療法学会参加報告をさせて頂きます。

 

私は昨年の鳥取での学術大会に続き2回目の参加でした。前学会も大変有意義でしたので、行く前からとても楽しみにしていました。


自分の発表が一日目にあったのですが、発表会場が基調講演などを行う大きなホールで少しびっくりしました。舞台は大きいものの、聴衆の皆さんとの距離が遠かったのである意味緊張することなく行なえました。

 

発表は「パーキンソン病患者の内的テンポと認知機能との関係性」についてでした。


今までの臨床の中で疑問に思っていた事をもう少し深く考えてみたく、患者さん達のご協力のおかげで出来た研究でした。研究についての詳細は割愛しますが、今後継続していく研究ですのでいつかゆっくりお話しできればなと思います。


聴衆の皆さんからも鋭い質問やフィードバックを頂け今後の発展につなぐ事が出来そうです。特に、音楽療法の中での「研究と臨床をつなげる考え方」についてはもっとお話ししていけたらなと強く感じました。

 


時間の関係であまり口演発表や講演には行けなかったのですが、その中でも印象に残った発表がいくつかありました。


ポスター発表では、かけはしの会の研修会にも参加してくださった事のある方が、高齢者施設での口腔訓練に焦点をあてた音楽療法の取り組みについて発表されていました。オーラル・ディアドコキネシスを評価として用い、言語療法などを受けていない方でも音楽療法で舌の運動が向上した例を発表していました。誤嚥性肺炎などが最近大きく取り上げられていますが、口腔機能の維持は高齢者施設では大変重要視されています。音楽療法士でも簡単に計れる評価を用い、さらに音楽の特性を生かした臨床で効果を上げていた良い例だなと思いました。

 

自主フォーラムでは、音楽療法認定校を卒業した3名の音楽療法士が、「音楽療法」の仕事を得るまでの軌跡を発表していました。その中でも名古屋音楽大学を卒業した学生さんは、自分自身にとって嫌な過去を振り返る事によってセラピストとしての成長を成し遂げていた経験を発表していました。挫折からの成長とその経験を真摯に受け止めた謙虚な姿勢に心をうたれました。

 

また、疑問のある発表もいくつかありましたが、同じように疑問を持つ他の音楽療法士さんの配慮ある建設的な質問の仕方に感心させられました。


アメリカの学会でも、「音楽療法士はあまりネガティブなフィードバックを言わないナイスな人が多い」とよく指摘されていました。批判よりも「建設的なフィードバック」という点はどの学会でも大切だと思うので、疑問をしっかりと議論できる音楽療法士さん達と出会えた事も私にはとても良い経験でした。



発表が終わってからは少しリラックスして、音楽療法仲間との再会を楽しみました。


夜は鶏料理に舌鼓しながら、新しい音楽療法士さん達との出会いもあり、また仲間と音楽療法の事を真面目に語り合ったり、冗談で大笑いしたり。。。これが学会の楽しみの1つでもあります。


1年分のエネルギーを頂き、名古屋を後にしました。


今回は「音楽療法かけはしの会」のロゴを見た事があるとおっしゃってくれた方や、ブログを読んでくれている方とも出会えました。


もしまたどこかでかけはしのロゴマークを見かけた時は是非声をかけてくださいね。


 

 ↑ 名古屋名物あんかけスパゲッティもいただきました!
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