細江弥生
木々が本格的に色づき秋本番となってきました。今回は芸術の秋にちなんで表現するという事のエネルギーについて考えてみました。
「音楽を奏でたい」「絵を描きたい」そう願う人の中にはものすごいエネルギーを持っている方が時々いらっしゃるな、と芸術療法の仕事をしていると日々感じます。
それはプロの芸術家であったり、今から音楽やアートを始めたいと願う全く音楽に関わった事の無い人であったり、音楽はできないけれど、何か発信したい、表現したいものがある人であったり、バックグラウンドは様々です。
一部のプロ芸術家でない限り、何か目に見える利益がある訳でもないこの「創造」という活動に、これほどまでに私達人間が魅了されるって、本当に不思議ですよね。
しかし、難しい事にそのエネルギーにもポジティブなものとネガティブなものがあり、療法士としてどうサポートする事がその方達のためになるのか迷う事も多々あります。
内なるものを表現するという事は自分の内面を知らず知らずのうちにさらけ出しているので、良いものも悪いものも出てきてしまうのは当然ですよね。
また私達芸術療法士も、「芸術」という表現体をつかって患者さんやクライエントさん達とコミュニケーションをとりますので、知らないうちに自分自身のエゴやネガティブなエネルギーを出してしまっているかもしれません。
今ここで行っている「ブログを書く」という作業も表現方法の一つです。
「自分達の書く事が、けして自己満足では無いように。」
スーパービジョンを受けたり、カウンセリングを受けて気をつけていても、人間というものは自分の都合の良いように解釈してしまう事が私自身を含め多々あるので、中々難しいものです。
そんなとき、魂を揺さぶるような芸術作品や表現体に出会う事も自分に向き合うきっかけをくれるのかな?と最近感じます。
私の場合、それが患者様達やその家族の方々である事が多く、ここで紹介する事ができないのが残念ですが、個人が特定されないものや、患者−セラピストという関係ではない方々等を次回のブログでいくつかご紹介できればなと思います。
秋もそろそろ終わりを告げようとしていますが、皆様は最近どんな芸術作品に出会いましたか? 皆様の衝撃的な出会いも是非シェアしてくださいね!
* 続き記事「表現から生まれるエネルギーvol.2」はこちらから
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