Music Cognitionとは? ~North East Music Cognition Group の定例会での発表にあたって~

小沼愛子

 

 

皆様、Music Cognitionという学問についてご存知でしょうか?

 

私はこの分野の存在を10年ほど前に知ったのですが、当時はまだまだ知名度が低かったという記憶があります。今もあまり知られていないという印象は否めないながらも、この10年で研究発表件数は飛躍的に伸びたと聞いています。

 

先日ボストン大学にてNorth East Music Cognition Groupという団体の定例会でプレゼンテーションをする機会があり、その際にこの分野について少し学び直す必要があると思って勉強していました。

 

このブログにその関連のことを書こうと思ったのですが、恥ずしかいことに、日本で「Music Cognition」が何と呼ばれているのか知らないことに気づいたのです。

 

早速ググってみたのですが、「これだ!」という日本語訳を見つけることが出来ずじまい、、、「Cognition」は「認知」という意味ですから、直訳すると「音楽認知学」となるのでしょうか?でもこれでは日本語として誤解されそうな気がします。「音楽と認知」の方が妥当でしょうか??

 

日本にもこの分野の専門家の方がいらっしゃると思うのですが、勉強不足ですみません、、、日本語で何と呼ばれているのかご存知の方がいらしたら、是非教えていただけないでしょうか?どうぞよろしくお願いします!!

 

 ともかくも、これは一体どういう学問なのかを最初に書いてみたいと思います。当然日本語で定義を見つけられない状態ですので、ウィキペディアに英語で掲載されているものを、私が適当に日本語にしたものもをご覧いただきます。

 

 

Music Cognition は、 知覚、理解、記憶、注意、演奏においての音楽行動をサポートする精神的なプロセスを理解するための学際的な(異なる学問領域にまたがる)アプローチである。もともと音響心理学と知覚の分野から発生した、人々がどのように音楽を理解するかという認識理論であり、より最近では、神経科学、音楽理論、音楽療法、コンピューターサイエンス、心理学、哲学、言語学など、より広範囲にまたがっている。」

 

 

この定義に、「音楽療法」という単語が出てきてすっかりテンションの上がった私でしたが、、、

 

思い起こせば、10年前にこの分野を知った時には「何だか音楽療法とは遠いところにある感」があったのです。10年経ってどう変わっているのか、、、

 

 

次回のブログではこの定例会の印象や発表などについて書かせていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

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コメント: 1
  • #1

    内田眞一 (月曜日, 01 4月 2024 01:09)

    Music Cognitionの意味を検索しておりましたら、こちらにヒットしました。長い文ですが、Susanは貴女と同窓です。
    お読みいただければ幸甚です。


    Susan Rogers: Highlights from our session at CanJam NYC
    レコーディング・エンジニア、プロデューサー、音楽認知の専門家であるスーザン・ロジャースが今月初め、CanJamニューヨークのdCS Lina・ラウンジを訪れ、音響心理学の魅力について語った。ここでは、ヘッドフォンやアンプなどのオーディオ機器を選ぶ際に、私たちがどのように音を処理するのか、そして私たち独自のプロファイルを考慮することの重要性を探求した彼女の講演のハイライトを紹介しよう。
    スーザン・ロジャースが音楽スタジオで働き始めたのは1978年。その後の20年間で、彼女はスタジオ機材の修理からプリンスとの仕事、そして1980年代から90年代を代表するアルバムのエンジニアリングを手がけるようになった。

    音楽制作の分野で成功を収めた後、スーザンはスタジオ生活を教育に切り替えることを決意した。神経科学と音響心理学を8年間学んだ後、バークリー音楽大学でレコード制作と音楽認知(Music cognition)を教えている。最近退職するまで、バークリーのMusic Cognition and Perception(音楽認知と音楽知覚作用)研究室のディレクターを務め、私たちがどのように音楽を処理し、反応するかを探求する様々な研究プロジェクトに携わった。
    2021年、彼女は『This Is What It Sounds Like』という本を出版した: この本では、私たちがどのように音楽を聴き、何が特定の音楽作品を好きにさせるのかを説明している。
    今年のCanJamニューヨークでは、スーザンをパートナーに迎え、リナ・リスニング・ラウンジの来場者に2つのトークを披露してくれた。
    スーザンは、私たちの脳と身体がどのように音に反応するのか、私たちの聴覚が生涯を通じてどのように変化し発達していくのか、音楽家とそうでない人の聴力はどのように違うのかについて話した。
    彼女はまた、私たちの身体的特徴がリスニング体験にどのような影響を与えるか、ヘッドフォンやアンプなどのオーディオ機器を選ぶ際に、自分自身の個性と云うプロフィールを考慮することの重要性についても語った。また、世界で最も尊敬されているミュージシャンのもとで働くことになった経緯についても語った。