中井弥生
先月と先々月にいくつかのインターネット上や電話での音楽療法関連のセミナーに参加しました。今回は、現在広がりつつあるインターネット上でのトレーニングや教育の機会について少し経験談を書いてみたいと思います。
昨年の全米音楽療法学会の学術大会で今まではみなかった演題としてソーシャルメディアの活用法やオンライン上でのスーパービジョンやトレーニングに関するものがいくつか上がっていました。アメリカでは最近は音楽療法界で有名なブロガー達が出現し始め、インターネット上での情報の取得や交換が重要な意味を持つようになってきたと思います。
現在私自身が関わっているもの、使用している物を見回してみますと以下のようになります。
- 電話会議でのワークショップ
- ウェビナー(オンラインセミナー)
- スカイプでのコンサルティングやスーパービジョン
- iTune Podcastなどのビデオ、または音声の講義
- ブログ
- ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディア
- メーリングリストや掲示板での意見交換
先月と今月には電話会議でのワークショップとウェビナーを初経験しました。
電話会議はドラムサークルで有名なクリスティーン・スティーブンスさんが毎月行っているドラムサークルと音楽療法に関する1時間の無料ワークショップです。毎回ゲストスピーカーがおり、様々なドラムサークルのプログラムについて話が聞けます。一番最後に質疑応答があります。申し込みをすると電話番号とコード番号を送ってくれ、指定の時間にその電話にかけ(最初グーグル電話を使ってみましたがつながりませんでした。スカイプは挑戦していません)コード番号を聞かれるので入力するとクリスティーンさんにつながります。
思ったより音質がよく、聞き取りにくさはなかったです。こちらの音が邪魔にならないように質疑応答で発言するとき以外は「ミュート」にしておくのがこういった電話会議やウェビナーではマナーだそうです。私が参加した時は香港からの参加者もいらっしゃいました。
ウェビナーはインターネットを介して行われるオンラインセミナーです。最近はこういったセミナーを一日中または数日間にわたり行い、オンライン上の学術大会等をおこなうこともあるそうです。音楽療法でもオンラインの学術大会があり今年は2月におこなわれたようです。
私が参加したウェビナーは、元職場で開催されたドラマセラピーに関する1時間半の講義でした。送られてきたイーメールからウェビナーのツールをダウンロードし、指定の時間にアクセスするとパワーポイントが見え、プレゼンターの音声が聞こえます。発言や質問がある時はチャットで会話したり「ミュート」を外してマイクにしゃべると向こう側と会話できます。
電話会議でのワークショップもウェビナーも私にとってはとても有意義な体験でした。家の中にいたまま(一応着替えますが(笑))一流の人たちの話が聞け、また会場費等がかからないため値段が安く設定されている事が多いのも魅力の一つです。iTune Podcastなどのビデオまたは音声の講義もほとんどが無料で、有名大学の講義やプレゼンテーションを聞く事ができます。
メーリングリストや掲示板での意見交換では時にものすごく深い議論が行われる事もあり大変勉強になりますが、広い音楽療法の世界には色んな角度から音楽療法をとらえている方々がいらっしゃいます。マナーを守りお互いを尊重しながら意見交換をする姿勢を忘れないでいたいですね。
ブログやソーシャルメディアも重要な情報源ですが、これは情報の出元や信頼性を自ら十分吟味する事が大切なので、あまり見聞きした情報を鵜呑みしないよう心がけることが大切だと思います。。私自身がツイッターで流す情報等はなるべく信頼できるソースを選び、臨床士達の教育&バックグラウンドを検証してから流すようにしています。
かけはしの会もミーティングはほとんどスカイプで行っていますが、顔を合わせて実際会いながら会議を行っているような感覚にいつもなります。スカイプでのスーパービジョンやコンサルティングは医療、福祉全般の世界で広がっているようですし、これからどんどん需要が伸びて来るのではないでしょうか。
かけはしの会でもグループスーパービジョンや個人スーパービジョンのサービスを提供しています。現在のところ会員限定のサービスとなっておりますので、興味のある方は是非「会員募集」ページをご覧頂いてお問い合わせ下さい。
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