小沼愛子
英語シリーズ第16回、知っているようで知らない意味があるかも、という単語の紹介です。
Setting は、日本語でもカタカナで「セッティング」と使われているため、比較的身近な英単語だと思います。
元になっている英単語、Set(セット)は、「髪をセットする」「録画セットする」など、普段の生活の中で気軽に使われてきた馴染みのあるものです。
この単語、音楽療法士間での会話や関連文献にも頻出するものなのですが、ひとことで日本語に訳すのが意外に難しい単語でもあります。
まず、setting を簡潔な日本語で表してみると、「配置」「設置」「設定」「環境」「状況」「背景」「場面」「調整点」「沈むこと」という感じで使われることが多いようです。
例えば、「テーブル・セッティング」は、ほとんどの方がピンとくる表現でしょう。
音楽関連であれば、ドラム奏者が、「最近ドラムのセッティングに悩んでいて・・・」などと言ったりするのを聞いた事がある方もいらっしゃるかもしれません。
さて、音楽療法界でどのように使われているか、私なりに思いつく用法を4つあげてみます。(下に行くほど難易度が高くなります。)
レベル1)Goal Setting というのが私の思いつく一番簡単な使い方で、そのまずばり「ゴール設定=目標設定」となります。
レベル2)例えば「ホスピスにおける音楽療法」という本があるとして、英語のタイトルを「Music Therapy in Hospice」とします。その本文中に「In this setting….」という文章が出てきたら、この「このセッティングでは=ホスピスの音楽療法では」という意味になり、代名詞として使われていることになります。これは非常によく使われる用法で、会話にも文章にも頻繁に出てくるものです。
レベル3)Setting に「臨床」という単語 “Clinical” を組み合わせた「Clinical Setting」という言葉は、学術論文や音楽療法関連の文献で登場する機会の多い言葉です。Clinical Settingを日本語にすると、「臨床現場」「臨床背景」「臨床状況」「臨床設定」「臨床環境」など、状況によって訳が変わってきます。
レベル4)研究の分野では、一つの臨床研究が行われた際に、特定の状況を意味する単語でもあります。例えば、対象者の各群グループへの割り振り、各グループへの投与量・間隔・回数などで、実地計画や実地常用を指す単語として使われることがあります。
親しみのある形、そうでない形、とにかく幅広く色々な場面で使われている単語ですので、今後皆様が目にする可能性が高いと考えて紹介させていただいています。
ここで紹介した以外にも、「こんな使い方があります」という用法があれば、是非コメント欄に書き込んでいただきたいと思います。
最後になりましたが、この単語の発音をお聞きになりたい方は以下からどうぞ。
以下のリンク先の「音声を聞く」をクリックすると流れます。
Setting:http://ejje.weblio.jp/content/setting
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